自己破産の現状

最高裁によると、98年1年間の個人の自己破産申立件数は10万3803件。97年比でなんと3万2504件、約46%増です。日弁連破産記録全国調査によると、破産理由でいちばん多いのは「生活苦・低所得」。実際、相談するために弁護士を訪れる人の年収も「300万円以下の人」が圧倒的といいます。こうした低所得者層が破産の中心である状況は変わっていません。

ですが、最近は企業のリストラや賃金カットで住宅ローンの返済が苦しくなったというケースが増えています。自己破産の危険性がある「予備軍」は、今は150万人とも200万人ともいわれます。

さらにここにきて問題が出てきました。個人自己破産手続きの簡素化が実施されるようになったからです。従来は弁護士が破産の申立てをした場合、裁判官の本人への質問→破産宣告の手続きという一連の手続きにほぼ2〜3か月かかるのが普通でした。それが、新制度のもとでは、即日面談がなされ、条件(債務者本人が不動産を所有していないケース)さえ満たせば破産宣告が申立て当日になされることになりました。「即日破産」が可能になったので、今後ますます自己破産は増加する可能性があります。