設立に必要なこと

消費者金融業とは、貸金業法によると「金銭の貸付または金銭の貸借の媒介(手形の割引、売渡担保その他これらに類する方法によってする金銭の交付または当該方法によってする金銭の教授の媒介を含む)を業として行うもの」とされています。

「業として行うもの」とされていることから明らかなように、これらの行為を反復・継続して行うことが必要で、友人間の一時的な貸し借りなどはこれには含まれません。「金銭の賃借の媒介」とは、他人間の金銭消費賃借契約の仲介をしたり、斡旋をしたりする行為のことです。

1.貸金業を営もうとする者は登録が必要

貸金業を営もうとした場合、以前は出資法7条の規定に従って、旧大蔵省に届け出るだけで済んでいました。資金さえあれば誰でも営業できるので不心得な業者が入り込むのを防ぐことはできませんでした。

そこで、1983年に「出資法」の改正が行われたのと同時に、「貸金業の規制等に関する法律」(貸金業法)が制定され、「届出制」から「登録制」に移行しました。貸金業を営もうとする者は、設置しようとする営業所または事務所が2つ以上の都道府県にまたがる場合には旧大蔵省に、そうでない場合には都道府県知事に登録の申請をしなければならなくなりました。

2.登録の申請

登録申請書には、次のような事項を記載する必要があります。

a.商号、名称または氏名および住所
b. 登録申請者が法人である場合には、その役員の氏名及び住所、ならびに政令で定める使用人があるときはその者の氏名及び住所
c. 個人である場合に、政令で定める使用人があるときは、その者の氏名及び住所
d. 未成年である場合には、その法定代理人の氏名及び住所
e. 営業所または事務所の名称及び所在地
f. 業務の種類及び方法
g. 他に事業を行っているときには、その事業の種類、そしてこの登録申請書には「第6条第1項各号に該当しないことを誓約する書面その他旧大蔵省令で定める書類」を添付しなければなりません

登録の拒否

貸金業法の下では、登録申請した者すべてにその登録が認められるものではありません。全部で8つの登録拒否自由があり、旧大蔵大臣または都道府県知事は、登録申請者に登録拒否事由が1つでもあれば、その登録を拒否しなければならないとされています。尚、登録申請者自身には問題がない場合でも、その使用人に登録拒否事由があれば、登録を受けられないこともあります。

無登録営業

登録を受けずに「もぐり」で営業した場合には、厳しい刑事罰を科されることになります。つまり47条2号の規定によれば、3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金に処し、またはこれを併科するとなっています。また、もぐりでなくても、貸金業者登録簿に登録された営業所または事務所以外の場所で営業した場合には、48条1号の規定により、6か月以下の懲役もしくは100万円以下の罰金に処せられ、またはこれを併科されることになります。

名義貸し

貸金業法では、名義貸しを禁止しています(12条)。これは、名義貸しを認めてしまうと、せっかく登録制を採用して開業を規制した意味がなくなるからです。同じように名義貸しを禁止した立法例としては、質屋営業法6条、宅地建物取引業法13条、証券取引法44条などがあります。

この名義貸しの禁止規定に違反して他人に名義を貸した場合は、3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金に処され、またはこれを併科されます。名義を借りた者も、無登録営業ということで、同様の刑事罰を受けることとなります。また、名義を貸した者には、行政処分として旧大蔵省または都道府県知事から一定の期間業務の停止を命ぜられることがあり、とくに情状が悪いときには登録が取り消される場合もあります。