サラリーマン金融が抱える課題

本当の「エクセレントカンパニー」

大手消費者金融会社は株式上場を通じて、経営力という面では安定企業の仲間入りを果たしたといってもいいでしょう。大手各社が「CS」を導入し、イメージアップを図るべく努力しており、業界全体としてもCSは達成されつつあります。

一部の中小業者のなかに、いまだに「悪質業者」が存在することがイメージを落としている大きな理由だという声もあります。こうした問題に対しては、大手・中堅の消費者金融会社が集まり、業界の自主規制団体である「日本消費者金融協会(JCFA)」を1969年に設立しています。同協会は、消費者金融が「サラ金」と言われ、業界全体のイメージが低下している頃「消費者金融を真に社会に貢献するビジネスとして正しく育成し、その社会的地位の向上を図ろう」と11人の若き経営者が集まり、生まれたものです。アメリカの業界団体であるAFSAを手本としていますが、日本独自の道を歩んでいます。

その活動は、消費者金融市場の調査、経営者研修、社員教育、ユーザー啓蒙、対外広報などと幅広いですが、特筆すべきなのは「JCFA救済更生事業団」です。同事業団は80年に設立され、自力による債務返済を望みながら、やむを得ず返済できない債務者の救済を行っています。JCFAの会員企業からの拠出金を元に、債務者の代位弁済をするものです。この他、93年には債務者保護を目的とする「消費者信用団体生命保険制度(JCFAリボ団信)」が発足しています。

このように積極的な活動をしていますが、残念ながらまだ一般には知られていません。もちろん、救済厚生事業団の存在を知らせることがいいのかどうかの難しい面もありますが、今後はこうした活動のPRもある程度行っていくことが必要となるでしょう。

いちばん大きな課題は「多重債務者問題」

今、業界にとって最も大きな課題は「多重債務者問題」です。総量規制が施行されましたが、抜け穴だらけです。1人で複数の金融機関で借入れし、返済額が雪だるま式に膨れ上がる現象です。最悪の場合、自己破産となります。

債務が多重化する原因は、以下のような傾向がみられます。
・収入以上の買い物
・遊興費、飲食交際費
・生活費
・冠婚葬祭費、傷病、出産などの臨時費用

などにお金をかけることにあると言われます。また、生活費のやりくりという切実な原因が増えています。

このような債務を整理するには、次の6つの方法があります。
1.自助努力(収入を増やし、支出を抑えるという個人の努力によるも)
2.他力援助(親戚や低利の公的金融機関からの借入れで債務を整理する)
3.任意整理(業者との話し合いにより、借金額や利息を下げてもらい、一括または分割返済をする)
4.調停による整理(簡易裁判所に申し立てて調停で債務整理する)
5.訴訟による整理(債務の不存在確認訴訟や過払い分返還請求訴訟で債務整理することで、訴訟額が90万円以下の場合は簡易裁判所、90万円超の場合は地方裁判所で申し立てを行います)
6.自己破産(地方裁判所に自己破産の申し立てをして債務整理します)